イタリア研修ツアー2019参加者募集
イタリアンデザインの本質、プロジェッタツィオーネを学ぶ旅

受付は締め切りました。

イタリアで「デザイン」という言葉が普及する前に代わりに使われていた「プロジェッタツィオーネ」という言葉は、実は現代において言われる「デザイン」よりも遥かに幅が広く、より人間的な創造的思考のメソッドを備えていました。イタリアでも消費文化の中で忘れがちなこの言葉ですが、自然環境、社会環境、精神環境とあらゆる次元で危機に陥っている現代世界において、もう一度本当に社会的で持続性のある創造力を発揮するために、ぜひ今一度学び直すべき創造的思考となっています。

メビック扇町では、イタリア在住の演出家・アーティスト・批評家、多木陽介氏のコーディネートのもと、イタリア北部で今もなお多様な分野で活動しているプロジェッタツィオーネの実践者たちを訪問し、ミーティングやセミナー・ワークショップ等を通して、「プロジェッタツィオーネ」の極意を学ぶツアーを開催します。

8月1日(木)に、ツアーの概要説明や、これまでのツアー参加者による研修報告を行うフォーラム【イタリアンデザインの源流「プロジェッタツィオーネ」について考える】を開催します。ツアー参加を検討中の方はぜひご参加ください。

ツアー日程

2019年10月13日(日)〜20日(日)

募集締切

2019年8月20日(火)
参加可否は8月23日(金)までにご連絡します。

参加対象者
  • 原則、大阪で活動するクリエイター(大阪府外の方でも応募可能ですが、応募多数の場合は大阪で活動するクリエイターを優先します)
  • メビック扇町ウェブサイト内「クリエイティブクラスター」掲載事業所所属クリエイターを優先
  • 40歳以下の若手クリエイター優先
募集人数

10人(最少催行人数:6人 参加者が6人未満の場合は中止します)
応募者多数の場合には、年齢、分野、地域等の条件から総合的に判断し、事務局にて選出させいただきますので、ご了承ください。

参加費

70,000円(税込)

参加費に含まれるもの

講師謝礼、受講料、通訳費、会場費、資料費等

参加費に含まれないもの

現地飲食費、現地移動交通費、施設入館料、宿泊費、航空券代金、空港税、燃油代金、渡航手続関係諸費用(旅券印紙代、査証料、予防接種料金、渡航手続取扱料金)、日本国内の空港施設使用料、海外旅行保険料

参加費は、公益財団法人大阪産業局にお支払いいただきます。
参加費の入金があった時点で正式申込み完了です。
なお、一旦お支払いいただきました参加費は、参加者の都合によるいかなる理由によっても返金はいたしませんのでご了承ください

旅費等
  • 宿泊費:90,000〜113,000円(手配料含む)
    ※宿泊先は参加者全員同じホテルを旅行手配会社で予約します。
  • 航空券:各自手配をお願いします。ただし、旅行手配会社での手配も可能です。
    参考価格:航空券代 約95,000円~240,000円(航空会社、出発日により異なります)

※本ツアーは手配旅行ですので、旅行傷害保険には加入していません。必ず各自で旅行傷害保険に加入してください。

手配旅行会社

株式会社セントラルツアーズ

申込手続きなどの詳細は、参加決定者のみにご連絡します。

多木陽介氏(たき ようすけ)

演出家 / アーティスト / 批評家

1962年生まれ。1988年に渡伊、現在ローマ在住。演劇活動や写真を中心とした展覧会を各地で催す経験を経て、現在は多様な次元の環境(自然環境、社会環境、精神環境)においてエコロジーを進める人々を扱った研究を展開。芸術活動、講演、そして執筆と、多様な方法で、生命をすべての中心においた人間の活動の哲学を探究する。展示会場のデザイン模型の撮影でカスティリオーニスタジオに通い始めたのを切っ掛けに研究を始め、「プロジェッタツィオーネ」の最も優れた実践者であったカスティリオーニ氏の創造的思考を伝えるため活動中。著書に『アキッレ・カスティリオーニ - 自由の探求としてのデザイン』(AXIS)、『(不)可視の監獄 - サミュエル・ベケットの芸術と歴史』(水声社)などがある。2014年度よりメビック扇町エリアサポーターに就任。

多木氏

スケジュール

10月13日(日) 出発 → ミラノ(ミラノ泊)
  • 大阪 → ミラノへ移動、各自、指定ホテルに現地集合
  • 多木氏によるブリーフィング
10月14日(月) ミラノ → トリノ(トリノ泊)
  • ジャンフランコ・カヴァリア・スタジオ
    講師:ジャンフランコ・カヴァリア氏(建築家、トリノ工科大学名誉教授)
10月15日(火) トリノ → アレッサンドリア(アレッサンドリア泊)
  • アレッサンドリアの地区の家
    コーディネート:ファビオ・スカルトゥリッティ氏
10月16日(水) アレッサンドリア → ミラノ(ミラノ泊)
  • 【午前】カスティリオーニスタジオ
    講師:多木陽介氏
    【午後】カルトゥージア社(児童書出版社)
    講師:パトリツィア・ゼルビ氏
10月17日(木) ミラノ → モンテベッロ・デッラ・バッタリア(モンテベッロ・デッラ・バッタリア泊)
  • ブルーノ・ムナーリ協会 教育農場
    ワークショップ「ブルーノ・ムナーリの方法」(1日目)
    講師:シルヴァーナ・スペラーティ氏(ブルーノ・ムナーリ協会会長)
10月18日(金) モンテベッロ・デッラ・バッタリア → ミラノ(ミラノ泊)
  • ブルーノ・ムナーリ協会 教育農場
    ワークショップ「ブルーノ・ムナーリの方法」(2日目)
    講師:シルヴァーナ・スペラーティ氏(ブルーノ・ムナーリ協会会長)
10月19日(土) ミラノ(機内泊)
  • 現地解散 → 大阪へ移動
10月20日(日)
  • 大阪着

※上記内容は参加者の属性や、やむを得ない事情により変更になる場合があります。

訪問先概要

ジャンフランコ・カヴァリア・スタジオ
10月14日(月)

ここでは、いわゆる物のデザインから展示空間の構成、建築、都市計画的プロジェクトと実に幅広い活動をして来た建築家ジャンフランコ・カヴァリア氏から、これら多様な活動に潜む「プロジェッタツィオーネ」の基本についてお話を伺います。午後は、カヴァリア氏の案内で、トリノ市内の店舗や展示会場等、カヴァリア氏が手がけた建築物等を実際に見学しながら、「プロジェッタツィオーネ」の本質について学びます。

【参考文献】
アンドレア・ボッコ、ジャンフランコ・カヴァリア著『石造りのように柔軟な: 北イタリア山村地帯の建築技術と生活の戦略』鹿島出版会 2015年

ジャンフランコ・カヴァリア氏

1945年イタリア・トリノ生まれ。1971年トリノ工科大学建築学部を卒業後、1972年に設計事務所を設立。現在、国立トリノ工科大学建築学部教授。長年カスティリオーニとも親交があり、数々のコラボレーションを実施してきたプロジェッタツィオーネの実践者のひとり。2001年からトリノ周辺の山岳地帯(アルプス)の山村における建築及び生活技術の広範な調査を開始。伝統的な知恵の収集と分析によって単に地方研究に終らず、未来への普遍的な指針となるサステイナブルな生活、生産のモデルの探究として、2008年にはアンドレア・ボッコ氏と共著で書籍『石造りのように柔軟な:北イタリア山村地帯の建築技術と生活の戦略』(邦訳版、鹿島出版会、2015年)を刊行。

ジャンフランコ・カヴァリア氏

アレッサンドリアの地区の家
10月15日(火)

アフリカ等からの移民の大量流入による貧困や生活改善を図るため、行政から独立した市民団体「Associazione San Benedetto al Porto(サン・ベネデット・アル・ポルト協会)」で活動している同代表のファビオ・スカルトゥリッティ氏の案内で、廃工場を利用して開設した「地区の家(Casa del Quartiere)」をはじめ、ファブラボ、コーワーキングオフィス、低所得者用の住宅(Casa Popolare)、市民農園・農園レストランなど、市内の関係各施設を訪問し、施設見学及び活動紹介、各専門家や担当者との意見交換・交流を行います。現場で「プロジェッタツィオーネ」を実践する人々から直接課題解決の方法について学びます。

講師:ファビオ・スカルトゥリッティ氏

トリノ大学卒業(社会学)。貧しい人々や麻薬中毒患者など社会的に困難な状況にある人々を救うことに生涯を捧げ、イタリアでは著名だったドン・ガッロ神父の創設したサン・ベネデット・アル・ポルト協会の現会長で、アレッサンドリア市のボルゴ・ヌオーヴォ地区の地区の家の創設者。

ファビオ・スカルトゥリッティ氏

カスティリオーニスタジオ
10月16日(水)

『アキッレ・カスティリオーニ - 自由の探求としてのデザイン』の著者、多木陽介氏の案内のもと、かつてのままの姿を残すアキッレ・カスティリオーニの元事務所を訪問、見学します。同時に、その場で多木氏を講師に、「カスティリオーニのプロジェッタツィオーネに学ぶ未来の創造力への指針」と題した基礎セミナーを実施し、「プロジェッタツィオーネ」の最も優れた実践者であったカスティリオーニの創造思考を学びます。

アキッレ・カスティリオーニ(1918-2002)

イタリア、ミラノ生まれ。ミラノ工科大学の建築学科を卒業後、1944年から兄とともに建築家・デザイナーとして働き始めます。1962年のフロス社の創設にデザイン部門の責任者として兄弟で招聘され、新しいテクノロジーと多様な素材を用いて、実験的なフォルムと伝統的なフォルムを表現し続けました。中でも優美なアーチを描くランプ「アルコランプ」は、知恵に溢れ、照明器具から人間が解放されるために作られた軽やかな照明器具です。一度見たら忘れない存在感があります。手がけたデザインは照明にとどまらず、家具やテーブルウェアなどを広く 多くの人たちに愛される作品を世に残しています。その他、代表作には、ラッカーで塗装されたトラクターのシートをスチールを折り曲げた脚に取り付けた「メッツァードロ」や、競技用自転車のサドルを利用したスツール「セラ」など、独創的な作品が多数あります。
「目の前にある現実を鵜呑みにせず、ごくありきたりになってしまっている物のあり方も、もう一度批判的に見直し、そうでない物事のあり方を探す。」その考えを持ってして彼にしか生み出す事が出来なかった作品たちは、どれも好奇心をくすぐり刺激的です。
1970年以降、ミラノ工科大学建築学科の教授も勤め、若いデザイナーを育てることにも大きく貢献し、その後も数々の作品を発表。コンパッソ・ドーロを9回受賞するなど、受賞も多数におよびます。
デザインの分野においてイタリアの巨匠と称され、賞賛の言葉とともに世界的に高い評価を得たイタリアを代表するデザイナー。作品はニューヨーク近代美術館、ビクトリア&アルバート博物館など多数の美術館に収蔵されています。

【参考文献】
多木陽介著『アキッレ・カスティリオーニ 自由の探求としてのデザイン』アクシス 2007年

基礎セミナー 講師:多木陽介氏
カスティリオーニのプロジェッタツィオーネに学ぶ未来の創造力への指針

カスティリオーニら戦後のイタリアンデザインを支えた人々の作業のメソッド(プロジェッタツィオーネ)の特徴を紹介しながら、現代のデザインが失ってしまった社会性、倫理性などの価値観を見直すとともに、そこに実は環境、社会、精神の各次元での危機的な状況を改善するための、根本的にエコロジカルな思考方法のヒントをそこから学び直そうとする基礎レクチャーです。それぞれが自分の仕事のあり方をより広い視野で見直すきっかけになるでしょう。

カルトゥージア出版(児童書出版社)
10月16日(水)午後

社長のパトリツィア・ゼルビ氏から、彼らの、多様な専門家の参加による特殊な絵本作りのメソッドについて、 絵本作りが、これほど多角的に、重層的に考えられ、実践されうるものか、という事例を準備段階での貴重な資料等も用意してもらいながらお話をお聞きします。

パトリツィア・ゼルビ氏

カルトゥージア出版 社長

児童書の出版を手がけるベテラン。ミラノのカルトゥージア社(Carthusia)社長。他社にはない、実に自由で多様な内容とフォーマットで成功しています。今回は、特に、子供たちの精神に関わるデリケートな問題(親の離婚、差別、肉親との死別、その他)を扱う叢書の、彼女達独自の創造のし方について講義いただきます。

パトリツィア・ゼルビ氏

ブルーノ・ムナーリ協会
ワークショップ「ブルーノ・ムナーリの方法」
10月17日(木)、18日(金)

「ブルーノ・ムナーリ・メソッド」とは、イタリアの美術家で、グラフィック・デザイナー、プロダクト・デザイナーであり、また、美術教育者であり絵本作家であるブルーノ・ムナーリ(Bruno Munari、1907-1998)が、1970年代に考案した美術教育、創造的思考の育成を促すための教育法です。カスティリオーニ氏とも親友で付き合いも長かった同時代の人だけに、プロジェッタツィオーネという創造の方法についての共通の意識、認識があったと思われます。本セミナーでは、ムナーリが如何に合理的、分析的に創造力を発揮するメソッドを探っていたのか、そしてそれが、初日のプロジェッタツィオーネの話とどうつながるか、実践も含めて学ぶワークショップを行います。

【参考文献】
ブルーノ・ムナーリ著、萱野有美訳『モノからモノが生まれる』みすず書房 2007年
ブルーノ・ムナーリ著、小山清男訳『芸術としてのデザイン』ダヴィッド社 1973年

講師:シルヴァーナ・スペラーティ氏

ブルーノ・ムナーリ協会 会長

デザイナーでアーティストで、絵本作家で教育者という、二十世紀イタリアでも最も優秀な万能の創造者であったムナーリの下で直接教えを受けた愛弟子。現在はブルーノ・ムナーリ協会の会長として、各地でワークショップ、セミナーと多忙に活動、今春は日本も訪れ、NHKの「奇跡のレッスンアート篇」の講師としても知られています。同氏が受け継ぐムナーリ・メソッドによる、固定観念を捨て、まず実験的な探求に始まる非常に自由な創造性を鍛えるワークショップを丸2日間体験します。

シルヴァーナ・スペラーティ氏


免責事項

本ツアーの催行につきましては、安全を最優先させるため、天候・震災・交通事情等のやむを得ない理由により、企画を中止・変更させて頂く場合がございますので、ご了承ください。また、本ツアーの催行にあたり、公益財団法人大阪産業局は、故意または過失による損害、現金・貴重品などの紛失・盗難、暴動・戦争、食中毒等による全ての損害や追加料金発生に関して、一切その責を負いません。弊財団が必要と判断した場合、ツアーの内容変更、あるいは取消を行う場合もあります。なお、ツアーへの参加にあたり、必ず海外旅行保険へのご加入をお願いします。

免責事項

本イベントへの参加、出展者並びに参加者の責に帰す本イベント会場内での事故、出展事業者の説明内容・事業内容・経営状況、出展事業者の商品・技術・サービス及び出展事業者との商談・取引・契約などについて、公益財団法人大阪産業局は何ら保証等するものではなく、これら及びこれらに基づいて生じたいかなるトラブル・損害についても、一切責任を負いません。

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