イベントレポート

この街のクリエイター博覧会2007「おてがみten」トークセッション

おてがみtenロゴ
おてがみten入口
おてがみten展示風景

10組のクリエイターが語る、「おてがみten」のバックストーリー

この街のクリエイター博覧会2007の展示第一クールは「おてがみten」。その名のとおり10組のクリエイターが参加、33点もの作品が展示されました。
オープニング初日に開催された出展クリエイターたちによるトークセッションでは、各作品に対する想いや、出展までのバックストーリーなどが聞けました。

日時

2007年10月2日(火)18:30〜19:30

プログラム

ミーティング 18:30〜19:30
交流会 19:30〜21:30

出展までのいきさつとスケジュール

ミーティング風景
ミーティング風景
ミーティング風景

杉山

今回の「おてがみten」の発端は6月27日のこのクリ博実行委員会議でしたね。

西村

私と杉山さんが会議のときに出展責任者に立候補して、「一緒にやろう」ということになりました。
そのときはまだ「おてがみten」の構想はありませんでしたが、普段から紙媒体のお仕事が多いので、紙で何か出展できたらいいなと考えていました。

杉山

それから3週間ほど、「人集め」に走り回り、知り合いや初対面のクリエイターにも声をかけ、ここにいるみなさんが初めて顔を合わせたのが8月7日でしたね。

西村

そのときは「おてがみ」というテーマまでたどりつけていなくて、「伝える」というコンセプトだけが決まっていた状態でした。ただハグルマ封筒株式会社さんのご協力が決まっていたので、「封筒で何かしよう」と考えを巡らせている状態でした。

杉山

8月22日に、ポートレイト撮影をかねてみんなでコンセプトを出し合い、1週間後の9月1日には、全体でグループラフ案を出し合うことになっていましたよね。思い出せばかなりタイトなスケジュールでした。
今、プロジェクターに渡邉さんがプレゼンしている様子が映っていますが、どんな感じで制作をすすめられたんでしょうか。

渡邉

とにかく時間との戦いで、必死に思いついたことをカタチに落としている段階でした。

杉山

吉田さんは後から参加されたので、この頃をご存知ないんですよね?

吉田

私は今から3週間前というギリギリのタイミングで参加したので、その状況を知らないです。

杉山

実はこの打ち合わせで「ハグルマ封筒さんの工場見学をしたら面白いんじゃないか」という意見が出て、9月15日にみんなで見学に行ったんです。

西村

クリエイターが実際に現場を見たら、もっといいアイデアが沸いてくるんじゃないかという思いがありましたね。 みなさんの作品は、この時点で3分の1くらいが入稿済でした。

杉山

そして搬入まであと2週間を切った9月19日に、DMの刷り上がりが納品されてきました。実は予算の都合で折加工まで外注できなかったので、出展者みんなでDM梱包作業をしたんです。

才木

大変な作業でしたよね。DMは1500部だけだったのですが、その10倍くらいあるような感じがしました。

杉山

準備が終盤に差し掛かった9月27日、こちらの展示会場が完成したのでみなさんの完成作品を持ち寄って並べてみました。そして本日の「おてがみten」初日に至ったのですが……。
西村さん、この数ヶ月間はどうだったでしょう?

西村

今思い返すと、あっというまでしたね。みなさん、こんな短い期間にたくさんの作品を出展してくださってありがとうございます。

各クリエイターが「おてがみten」に込めた想い

ミーティング風景
ミーティング風景
ミーティング風景

杉山

出展メンバーのみなさんは、それぞれどんな想いで作品をつくられたのでしょうか。
西村さんは「合紙、貼り箱、一点ものレターセット」をテーマに制作されたんですよね。

西村

作品名は「おりがみおてがみ」といいます。おりがみのようにカラフルで、楽しんで使えるレターセットがあったらいいなと思ってつくったんです。おりがみで遊ぶときのメワクワク感モを込めました。
貼り箱とは職人さんの手で紙を貼り付けた箱のことです。今回協賛いただいているハグルマ封筒さんのオリジナルの紙を村上紙器工業の職人さんに手貼りしていただいたのですが、紙が厚すぎてつくってもらうのにかなり苦労をかけました。

杉山

渡邉さんはいかがでしょう。

渡邉

「旅するレターセット」というテーマで作品をつくりました。手書きの手紙はEメールよりも気持ちをいっぱい込められるところがいいところだと思うので、その想いをもっと多くの人と共有できるものとして「トラベレター」というものを考えました。 手紙をレターセットごと梱包して人に送り、もらった人はそれで別の人に想いを伝える。そうやって、レターセット自体がたくさんの人をつなげる旅をするんです。

杉山

よくできたコンセプトで、感動しました。自分が送ったレターセットが多くの人に渡って、いつかぼろぼろになったのがまた自分のもとに返ってくることを想像すると、とてもロマンティックですね。
ところで、吉田さんはメビック扇町の新キャラクターを考案されたようですが。

吉田

今回出展するにあたって「メビックに恩返しをしたい」という気持ちで新キャラクターを作りました。というのも、私は数ヶ月前までメビック入所企業に所属していたんですが、その会社が解散になったという背景があるんです。
そこでロボットヒーローをモチーフにした「メビックエース」というキャラクターを考えて、そのキャラがメアニメ化するモというコンセプトで作品をつくりました。

山川

私もキャラクターを使い「新キャラクター登場のDM」というコンセプトで制作しました。DMは普通捨てられるものなので、もらった人がずっと手元においていてくれるようなものが作れないかと考えたんです。そこで「うさぱんだ」というオリジナルのキャラクターが登場する絵本風の作品にしました。

杉山

才木さんは、どんな想いで制作されたんでしょうか。

才木

私は実在するカフェのDMを制作しました。カフェで過ごすときの幸せでくつろいだ気持ちを封筒にとじ込めて、開けた瞬間にその気持ちがこぼれ出すようなイメージで、クローバーが飛び出す仕組みになっています。作品には「幸せのおすそわけ」という名前をつけました。

杉山

坊さんは「超高級封筒」を制作されたそうですが?

見るからにとても高そうな封筒があってもいいんじゃないかと思ったんです。そこで、以前から使いたいと思っていた平和紙業さんの「ウーペ」という紙に、スワロフスキーを貼り付けてつくってみました。もうひとつ、スワロフスキーがたくさん付いたテディベアの作品もあって、そちらは「超高級電報」です。

杉山

坊さんは紙飛行機型の作品も出展されていましたよね。

テーマが「伝える」ということだったので、子どものころ手紙を紙飛行機にして飛ばしていたことを思い出して、素直な気持ちでつくりました。こだわって光沢のある特殊な紙を使ったので、面白い作品になったと思います。

杉山

島田さんはいかがでしょう。

島田

私は、手紙のやりとりがもっと楽しくなるものをつくろうと考えました。そこで、現像していないフィルムを手紙につけて毎月送ることを思いついたんです。封筒が半透明になっているので、フィルムをもらった人が現像してお気に入りの一枚をそこに入れて、1年間毎月続けたら1冊のアルバムになる仕組みです。 送った人も、もらった人にも、写真ができるまでの“ワクワク感”を味わってほしいと思います。

杉山

今回は、ネイリストさんとグラフィックデザイナーさんがコラボレーションした面白い作品もありますね。

馬木

私たち「Super Graphics」が、ここにいらっしゃるネイルサロン「nail nail」さんのDMを「一緒に作ろう」ということになりました。最初にシンプルなデザイン封筒と中身を私たちがつくり、できたものを魚崎さんと田中さんにお渡ししてデコレーションしてもらったんです。

杉山

実際にネイルアートの素材を使ってデコレーションされたんですよね?

魚崎

はい。ひとつひとつ手作業でネイルの素材をのせたり、筆で描いたりしてつくりました。普段封筒や紙にデコレーションすることがないので、楽しかったですよ。

馬木

完全に一点ものの作品ができたので、とても感動しましたよ。

杉山

コピーライターの西條さんは、いかがでしょう。

西條

この「おてがみten」の意味は、私たちクリエイターが作品から発信したメッセージを来場した方々が感じ取って、外に伝えていってくれることだと考えました。「伝える」という気持ちは生ものだと思うので、実際に自分の親や友達、恋人に書いた手紙と、それぞれからもらった返事を会場に展示したんです。

杉山

西條さんのお母さんからの手紙は、私も読んでいて泣いてしまいそうになりました。「伝える」ツールとしての手紙の原点に返った作品ですね。

取材:野上 智美氏 真柴 マキ氏:組立通信天満スイッち編集室(浪花町)

文責 事務局

出展クリエイター

GRANOUV
西村 雄樹(おてがみtenディレクター)インタビュー

今年から大阪市北区にてグラヌーヴを起業する。グラフィックを主体としたブランディング、パッケージ、エディトリアル、SPツールなどのデザインを手掛けています。

西條 武志

広告制作会社にて2年半コピーライターとして勤務した後、フリーとして活動を再開。文章のライティングだけでなく、企画から考え仕事に取り組んでいます。

Life-Size
杉山 貴伸(おてがみtenディレクター)インタビュー 南 啓史 才木 麻紀子

建築・インテリア・プロダクトをデザインし、空間全体を総合的にプロデュース。「ヒトと時間と楽」をむずぶ、等身大空間を作ります。

nail nail
魚崎 恵子 田中 美穂子

スペシャルな日や毎日を素敵に過ごす気持ちを指先からプロデュースしています。

Super Graphics
鈴木 敏郎 馬木 貴浩

企画/DTP/Web/システム開発のプロデュースにより無駄のないフロントエンドをサポートします。

Try KID'S,Inc.
南野 光一 坊 雅和 インタビュー

デザインをあらゆる視点から見つめ、より正当なデザインのあり方・存在価値を共に考え提供していきます。

Studio Sugarl
佐藤 学ぶ 佐藤 徹朗 島田 勇子

常にクリエイティブ・遊び心・独創性・向上心を心掛けてフォトグラフや広告写真を中心に制作しています。

AN GRAPHICS 安藤 直人

人に伝わるデザインを作るグラフィック・WEBデザイナー。2007夏「デザインで人をワクワクさせる」べく、Tシャツブランド【MUSIC ZOO】をスタート。

W's Works
渡邉 浩行

この春ようやく? 無謀にも? 事務所を構えてしまいました。空間デザインからインテリアセット撮影のトータルディレクション、グラフィックデザインなどを手掛けています。

吉田 透

世の中に染み渡るメゾクゾクモやメワクワクモなどの期待感。またはメぷっモやメクスクスモなどの安らぎな笑いをワタシは紙面を通して展開していきたいです。

山川 薫

イラストレータになって丸7年。キャラクターものなどかわいいイラストが好きです。クライアントに「いい物が作りたい」と言われるとテンションが上がります。

ヴィジュアル計画 mare
牧野 博泰

自称、招福図案家。「スポンサーと私に幸あれ」と念じつつ、筆とマウスを駆使してヴィジュアルを組み立てる。

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