
今回の議題は「この街に事務所を構えた理由」や「この街の良い点と悪い点」など、スピーカーのみなさんが「この街」に対してどういう想いを抱いているのかが浮き彫りとなる内容でした。また、みなさんの「座右の銘」や「趣味」に関する質問もあり、この街のクリエイターたちの意外な素顔も垣間見られるミーティングとなりました。
2007年7月10日(火)18:30〜21:30
ミーティング 18:30〜20:00
交流会 20:00〜21:30


趣味やこだわりはみなさんお持ちだと思いますが、特に変わっていて面白い趣味のある方はいらっしゃいますか?
私はジェフ・ベックという70年代のギタリストが大好きで、ファンサイトを運営しています。 あと、実は私は「鉄ちゃん(鉄道マニアのこと)」でして……。その名も「鉄道ファン」という雑誌に連載もしてるんです。
横田さんが「鉄ちゃん」なんて意外です(笑)でも仕事以外にも精力的に趣味の活動をされてるんですね。
私は「ブルーグラス」というジャンルの音楽が好きで、自分自身でもバンジョーの演奏をしています。

これは今回のミーティングの本題になりえる質問ですね。藤井さんはどう思いますか?
自分に関して言うと、この仕事はいつも「レベルが高い」と思っていないとやってられません。
イラストレーターに関しては「あの人はレベルが高い」という認識やライバル意識は薄い感じがします。ただ、毎週のようにどこかに集まったりして、交流する機会はすごく多かったです。
北岡さんご自身で「レベルが高い」という意識はお持ちですか?
ある程度ハッタリだとしても、やはり自分で「高い」という意識を持ってないと仕事はできないと思います。
何を基準にして「高い」と判断するかにもよりますよね。
このクリエイティブクラスターミーティングの場だけに関して言えば、意識の高い人が多く集まっているので、レベルは高いのではないでしょうか。

これは私が出した質問です。クライアントに「頼りない」と思われていないか不安になることがあって、ここにいるみなさんに「できる人」に見せるコツを聞きたかったんです。
「この人、できるなぁ」と思う人のマネをするのがいいと思います。
私はどう見ても「できそうにない」外見をしてるので、態度で挽回します(笑)。一番のコツは絶対に緊張をせず、常に冷静にしていることだと思います。
「できない」と絶対に言わないことです。頼まれたことができないことでも、「できます」と言い切ってしまって、あとで考えて何とかするんです。そうやって自分を追い込んでいくことで、成長できると思います。
要は「ハッタリ」が大切なんですね。

壮大な質問ですね。北岡さんはどう思いますか?
自分のイラストを掲載したWEBサイトを持っているんですが、たまにサイトを見た海外の人が英語でメールをくれて、仕事につながることがあります。 そうしているうちに、海外との壁を感じなくなりました。今のようにインターネットが普及してから、世界が近くなった感じがしています。
グラフィックの世界では、海外の方とやりとりすることが増えてきていますよね。 藤井さんは、どうですか?
この間仕事で上海に行ったときに驚いたことなんですが、わびさびや古い仏像に魅力を感じる日本人とは逆に、上海の人はピカピカの仏像の方が好きなんです。 言葉も文化も全く違う海外に日本文化を発信するためには、その「文化の違い」を無理矢理合わせようとするのではなく、そのままを伝える必要があると思います。あえて合わせてしまったら、それはもう「文化」にならないですから。

この質問はみなさんそれぞれの理由をお持ちだと思います。私の場合は、面白い仲間を発掘するために選んだのですが…… 横田さんは、いかがでしょう?
私も一緒に仕事をする仲間がこの界隈にいるので、一番の理由は利便性です。商店街や駅が近いのも、すごく便利です。
やっぱり同じ業種の人が近くにいるのは励みになりますよね。いざというときは助け合えるから安心でもあるし。
私が最初にイラストレーターとして活動を始めたのがこの街だったので、それからずっとこの街にいます。「イラストの仕事するなら東京に行った方がいいんじゃないの」と、言われたりするんですが、東京はちょっと苦手なんです。 それに、今はインターネットが普及しているので、活動場所はあまり関係なくなってきている感じがします。
岡本さんはどうですか?
実は私のオフィス「グーアップ」の“グー”は大阪天満宮の“宮”なんです。社名につけるほど、この街が好きです。特に天神橋筋商店街は味があって大好きですよ。
私はずっと大阪で仕事をしているので、この界隈のことはよく知ってるし、なんといっても食べ物がおいしいのでこの街を選びました。
食べ物がおいしいのが一番ですよね(笑)。
みなさんいろんな意味で「この街が好き」だから、ここにいらっしゃるんですね。


かなり大きなテーマですね。
欧米はクリエイティブに対する価値が高いですが、大阪は低すぎる気がしませんか?
それはみなさん感じていらっしゃるでしょうね。廣瀬さんはどう思われますか?
「大阪はギャラが安い」というお話でしたが、地方のお仕事をすると「エアベルさんは高い」と言われるんです。一体何を基準にクライアントが価値を見出してくれるのか、いつも悩んでいます。 「この金額で」と言って有無を言わさず納得してもらえるようなものを提案しないといけないとは思うんですが……。それをみんなができるようになれば、日本経済はもっと活性化するはずです。
西村さんは、いかがでしょう?
某有名アーティストのツアーの販促ツールのプレゼンで、最終まで残っているんですが、もしそれが通ったときのことを考えると今からわくわくしています。 販促ツールだけにかかる金額は大したことはありません。でも、6億円ものお金が動くツアーなので、作ったものが人々に及ぼす効果を想像するとものすごいですよね。

これはオーディエンスのみなさんにも聞いてみたい質問ですね。誰か答えてくれる方はいらっしゃいますか?
質問の答えはその通りだと思います。私もクリエイターですが、本当はライバルであるはずのクリエイターと、パーティーで仲良くなって飲みに行くことがよくあります。そこからお互いいいアイデアが生まれたりして、そういうところは「クリエイターってフェアでいいな」と思います。
この世の中で「クリエイティブ」でないものはありません。たまたま自分たちの「クリエイティブ」がデザインであるだけだと思います。 だから、そういう人たちがたくさん集まっている「この街」が盛り上がらないはずはないと思います。
「盛り上げるためには」という視点で見ると、クリエイティブなイベントを増やして人が流れると、もっと盛り上がるのではないでしょうか。この「クリエイティブクラスターミーティング」のような会が、ますます大きく盛り上がったらいいなと思います。
そうですね。このミーティングや「このクリ博」のような、目に見えてわかりやすいイベントでもっともっとアピールすれば、ますます盛り上がるんじゃないでしょうか。

色々な意見が出てきそうな質問ですね。女性のクリエイターである北岡さんは、どう思いますか?
そもそも男性と女性は方向性が違うので「どちらが向いているか」という判断は難しいと思います。ただ、女性のほうが色彩の判断を細かく出来るという話を聞いたことがありますが……。
個人的には女性の方が向いているような気がします。クリエイティブな仕事をバリバリやっている男性でも、どこか女性的な感性を持っていなと感じることが多いんです。
確かに、有名なファッションデザイナーでも、女っぽい人が多いですよね。

「この街に事務所を構えた理由」にもつながる質問ですね。岡本さんはいかがでしょう?
私が南森町で15年くらい仕事をしてきて感じたことですが、この街は同業者が多いので横のつながりがどうしても「なあなあ」になってしまう。それが良くもあり、悪くもあるところだと思います。
大阪の人は人情に厚いけれど、その分馴れ合いも激しいですよね。
西村さんはどう思いますか?
何といっても食べ物がおいしくて、面白い飲み屋さんが多いのが良い点です。悪い点は……商店街にいるおばさんが強くて恐いところでしょうか(笑)
商店街や駅前などが雑多で楽しいところが好きです。ただ、色々なものがあふれすぎてなかなか選べないのが困りますね。
私はこのメビック扇町に入居しているので「この街」というより扇町近辺のことを思い浮かべてしまうのですが、メビックの周辺が少し汚いのがイヤなところですね。
私はむしろ、少し汚くてオシャレじゃないところがいいと思います。気取っていなくて活気があるので、パワーをもらえる気がするんです。キライなのは自転車の盗難が多いところです。事務所の下に停めていた自転車を2回も盗られたんですよ!
確かにこの辺りは治安が悪いですね。でも、街の人が声をかけてくれるような気軽さは好きです。 ただ、こんなにもクリエイターが集まる街なのに、同業者の顔や活動があまり見えてこないのがさみしいと感じています。


これはみなさんに順番に聞いていきましょう。横田さんからお願いします。
松下幸之助さんの言葉で「成功する人は成功するまで頑張れる人」。私の大好きな言葉で、いつも勇気づけられてます。
私は「斬(ざん)」という言葉です。音もいいし、ストレートな感じがして好きなんです。
座右の銘は「人生、嬉しいことと辛いことが半分ずつある」です。しんどいときはこの言葉で乗り越えられるんです。
「デザインは一日にしてならず」です。日々成長を目指しています。
「座右の銘」というほどでもないのですが……。自分の作品を多くの人に見てもらって夢を与えたり、その人の心に残ったらいいなといつも考えています。
上杉鷹山の「成せばなる 成さねばならぬ なにごとも 成らぬは人の なさぬなりけり」です。難しいことでも何とかやってみる、そんなチャレンジ精神を忘れずにいたいと思います。
取材:野上 智美氏 真柴 マキ氏:組立通信・天満スイッち編集室(浪花町)
文責 事務局

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広告・WEB・出版などのイラストとFlashの動画制作を行う。代表作は阪急32番外のポスターや冊子のイラスト、amazon.co.jp立ち上げ当時のバナーなど。
見る人に、自由に解釈していただけると嬉しいなぁと思いながら描いています。

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CI、ブランディング、カタログ、書籍、パッケージなどのグラフィックデザイン全般を手がける。GRANOUVは2007年6月に設立したばかり。
GRANOUVとはGRAPHIC(視覚)、NOUVO(新星)の造語です。常にUSER、CLIENTに対して新しい視覚(デザイン)を提案し形にして仕事に取り組んでいます。

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メーカーとユーザーをつなぐ、コミュニケーションツールの企画編集・制作を行う。クライアントの90%がメーカーであることから、商品開発の段階からクライアントをサポートしている。
いろいろな業界の方と、対話できるからこそ広がっていく視野。それをいかして、新しい発想を心がけたい。


2007年3月にメビックに入所。図案にこだわったデザインワークと、テーマ性を追求したブランディングをテーマに、CIプランニング&デザイン、イラストレーション&flash、PDF入稿までのDTPなどを行う。
イメージビジネスの理想形?天神さんは学問だけにとどまらず、えべっさんはもっと凄いかも…


カネボウファッション研究所から独立し、(有)ソニックブームを設立。広告・販促のプランニングから印刷物、WEB等ツールの企画制作プロデュースを行う。社名の「ソニックブーム」とは超音速で飛行する航空機の衝撃波が地上に達して発する騒音のことで、そんな勢いで仕事をしたいという想いが込められている。
気にしていることは、ストーリー、実際問題、伝え方、伝わり方、統合的視点、ブランド性など。

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広告物の制作・SPに関するコンサルティングや、グラフィックデザイン、ウェブデザイン、イラスト、コピーライティング、写真撮影、編集、印刷、広告全般の企画立案など。また、不動産情報誌「Fine ESTATE」の発行も行っている。
印刷は「する」モノではなく、「つくる」モノ!をモットーに仕事をしてます。
公開:2007年07月31日
取材:組立通信LLC. 野上 智美氏 真柴 マキ氏
ナニワ+アートで「ナニワート」というオンライン・セレクトショップの運営を行う。“浪華(なにわ)”で活躍する職人・注目アーティストの作品を、人となりを含めて紹介している。
浪華(なにわ)は文化的土壌に優れた土地。その浪華からコンテンツ産業を世界に発信!
http://naniwart.com/
(有)グーアップ