イタリア研修ツアー参加者募集
イタリアンデザインの本質、プロジェッタツィオーネを学ぶ旅

参加者の募集は締め切りました。

メビック扇町では昨年に引き続き、今年度もクリエイター向けのイタリア研修ツアーを実施いたします。
イタリアで「デザイン」という言葉が普及する前に代わりに使われていた「プロジェッタツィオーネ」(progettazione)という言葉は、実は現代において言われる「デザイン」よりも遥かに幅が広く、より人間的な創造的思考のメソッドを備えていました。本国イタリアでも消費文化の中で忘れがちなこの言葉ですが、自然環境、社会環境、精神環境とあらゆる次元で危機に陥っている現代世界において、もう一度本当に社会的で持続性のある創造力を発揮するために、この「プロジェッタツィオーネ」の本質を今なおしっかりと継続している多分野のプロ (建築、地域生活、児童書出版、芸術教育等)とじっくり出会い、話を聞き、またワークショップを受けることの出来る一週間です。

参加ご希望の方は、詳細を熟読の上、下記申込フォームからお申込みください。申込多数の場合には、抽選にて参加者を決定し、参加可否について、後日ご連絡いたします。参加が決定した方には、正式な参加申込方法などの詳細をご連絡いたします。なお、申込が最少催行人数に満たない場合は、ツアー開催中止となりますのでご了承ください。

昨年度のツアーの開催報告(今年度のツアーのメニューとは一部違いがあります)

日程

2017年3月12日(日)〜3月19日(日)

【申込締切】2016年12月20日(火)2017年1月16日(月)

訪問都市

イタリア(ミラノ、トリノ、ヴォゲーラの3都市)

参加対象者
  • 原則、大阪で活動するクリエイター(大阪府外の方でも応募可能ですが、応募多数の場合は大阪で活動するクリエイターを優先します)
  • 40歳以下の若手クリエイター優先
定員

10人(最少催行人数:6人 参加者が6人未満の場合は中止します)

参加費

70,000円(税込)

参加費に含まれるもの

講師謝礼、受講料、通訳費、会場費、資料費等

参加費に含まれないもの

現地飲食費、現地移動交通費、施設入館料、宿泊費、航空券代金、空港税、燃油代金、渡航手続関係諸費用(旅券印紙代、査証料、予防接種料金、渡航手続取扱料金)、日本国内の空港施設使用料、海外旅行保険料

参加費は、公益財団法人大阪市都市型産業振興センターにお支払いいただきます。
参加費の入金があった時点で正式申込み完了です。
なお、一旦お支払いいただきました参加費は、参加者の都合によるいかなる理由によっても返金はいたしませんのでご了承ください

旅費等

宿泊費:71,400円(税込)+手配料2,160円(税込)

手配旅行会社:株式会社DeNAトラベル 大阪支店 にお支払いいただきます。
※航空券は、各自手配をお願いします。
上記、手配旅行会社での手配も可能ですので、必要な方はその旨ご連絡ください。その場合は、メビックスタッフとともに、フィンランド航空(ヘルシンキ経由)で往復します。

参考価格:航空券代110,000円+関空利用税¥3,040+外国諸税(11月8日付・変動します)¥12,860
合計¥125,900円

※本ツアーは手配旅行ですので、旅行傷害保険には加入していません。必ず各自で旅行傷害保険に加入してください。上記手配旅行会社での手配も可能ですので、必要な方はその旨ご連絡ください。

手配旅行会社

株式会社DeNAトラベル 大阪支店
大阪市西区新町1-13-3 四つ橋KFビル7F
050-5893-9363(担当:宅見)

総合プロデューサー
多木陽介氏 演出家・批評家

多木氏

早稲田大学文学研究科(演劇専攻)在籍中の1988年に渡伊。現在ローマ在住。演劇活動の他、現在は日伊両言語での執筆、そして文化的な内容の展覧会のキュレート、会場構成などにも携わる。スタジオ及び模型のビデオ撮影をきっかけに、カスティリオーニスタジオに2004年より通い始め、そのまま研究に至り、アクシスでの連載の後、『アキッレ・カスティリオーニ - 自由の探求としてのデザイン』を2007年12月に上梓。現在は多様な次元の環境(自然環境、社会環境、個人の精神環境)におけるエコロジーを進める人々を扱った研究を展開し、芸術、批評双方で生命を全ての中心においた人間の活動の哲学を探究する。

2014年度よりメビック扇町エリアサポーターに就任。今回のツアーでは、前回に引き続き、訪問先の選定やアポイントメントをお願いしました。現地滞在期間中全日程ツアーに同行頂き、訪問先についての解説や、通訳、基礎セミナー講師などをご担当いただきます。

スケジュール

3月12日(日) 出発(ミラノ泊)
  • 大阪 → ミラノへ移動、ホテルへ各自現地集合
3月13日(月) ミラノ滞在(ミラノ泊)
  • カスティリオーニスタジオの見学
  • 基礎セミナー
    「カスティリオーニのプロジェッタツィオーネに学ぶ未来の創造力への指針」
    講師:多木陽介氏
  • カルトゥージア社訪問(児童書出版社)
    講師:パトリツィア・ゼルビ氏(カルトゥージア社 社長)
3月14日(火) ミラノ → トリノへ移動(トリノ泊)
  • サン・サルヴァリオ地区、バリエーラ・ディ・ミラノ地区の地区の家の見学
  • アンドレア・ボッコ氏とのディスカッション
3月15日(水) トリノ → ミラノへ移動(ミラノ泊)
  • カヴァリアスタジオ訪問
  • ジャンフランコ・カヴァリア氏(建築家、トリノ工科大学名誉教授)とのディスカッション
3月16日(木) ミラノ → ヴォゲーラへ移動(ヴォゲーラ泊)
  • ワークショップ「ブルーノ・ムナーリの方法」(1日目)
    講師:シルヴァーナ・スペラーティ氏(ブルーノ・ムナーリ協会会長)
3月17日(金) ヴォゲーラ滞在
  • ワークショップ「ブルーノ・ムナーリの方法」(2日目) 講師:シルヴァーナ・スペラーティ氏(ブルーノ・ムナーリ協会会長)
3月18日(土)
  • 現地自由解散、ミラノ → 大阪へ移動
3月19日(日)
  • 大阪着

※上記内容はやむを得ない事情により変更になる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

訪問先概要

アキッレ・カスティリオーニ財団(3月13日午前)

『アキッレ・カスティリオーニ - 自由の探求としてのデザイン』の著者、多木陽介氏の案内のもと、かつてのままの姿を残すアキッレ・カスティリオーニの元事務所を訪問、見学。「プロジェッタツィオーネ」の最も優れた実践者であったカスティリオーニの創造思考を学ぶとともに、多木氏による「プロジェッタツィオーネ」についての概論のレクチャーを受けます。

アキッレ・カスティリオーニ|Achille Castiglioni(1918-2002)

イタリア、ミラノ生まれ。ミラノ工科大学の建築学科を卒業後、1944年から兄とともに建築家・デザイナーとして働き始めます。1962年のフロス社の創設にデザイン部門の責任者として兄弟で招聘され、新しいテクノロジーと多様な素材を用いて、実験的なフォルムと伝統的なフォルムを表現し続けました。中でも優美なアーチを描くランプ「アルコランプ」は、知恵に溢れ、照明器具から人間が解放されるために作られた軽やかな照明器具です。一度見たら忘れない存在感があります。手がけたデザインは照明にとどまらず、家具やテーブルウェアなどを広く 多くの人たちに愛される作品を世に残しています。その他、代表作には、ラッカーで塗装されたトラクターのシートをスチールを折り曲げた脚に取り付けた「メッツァードロ」や、競技用自転車のサドルを利用したスツール「セラ」など、独創的な作品が多数あります。
「目の前にある現実を鵜呑みにせず、ごくありきたりになってしまっている物のあり方も、もう一度批判的に見直し、そうでない物事のあり方を探す。」その考えを持ってして彼にしか生み出す事が出来なかった作品たちは、どれも好奇心をくすぐり刺激的です。
1970年以降、ミラノ工科大学建築学科の教授も勤め、若いデザイナーを育てることにも大きく貢献し、その後も数々の作品を発表。コンパッソ・ドーロを9回受賞するなど、受賞も多数におよびます。
デザインの分野においてイタリアの巨匠と称され、賞賛の言葉とともに世界的に高い評価を得たイタリアを代表するデザイナー。作品はニューヨーク近代美術館、ビクトリア&アルバート博物館など多数の美術館に収蔵されています。

【参考文献】
多木陽介著『アキッレ・カスティリオーニ 自由の探求としてのデザイン』アクシス 2007年

基礎セミナー「カスティリオーニのプロジェッタツィオーネに学ぶ未来の創造力への指針」

講師:多木陽介氏(演出家・批評家)
カスティリオーニら戦後のイタリアンデザインを支えた人々の作業のメソッド(プロジェッタツィオーネ)の特徴を紹介しながら、現代のデザインが失ってしまった社会性、倫理性などの価値観を見直すとともに、そこに実は環境、社会、精神の各次元での危機的な状況を改善するための、根本的にエコロジカルな思考方法のヒントをそこから学び直そうとする基礎レクチャーです。それぞれが自分の仕事のあり方をより広い視野で見直すきっかけになるでしょう。

カルトゥージア社(児童書出版社)|Carthusia(3月13日午後)

社長のパトリツィア・ゼルビ氏から、彼らの、多様な専門家の参加による特殊な絵本作りのメソッドについて、 絵本作りが、これほど多角的に、重層的に考えられ、実践されうるものか、という事例を準備段階での貴重な資料等も用意してもらいながらお話をお聞きします。

講師:パトリツィア・ゼルビ氏|Patrizia Zerbi(カルトゥージア社 社長)
児童書の出版を手がけるベテラン。ミラノのカルトゥージア社(Carthusia)社長。他社にはない、実に自由で多様な内容とフォーマットで成功しています。今回は、特に、子供たちの精神に関わるデリケートな問題(親の離婚、差別、肉親との死別、その他)を扱う叢書の、彼女達独自の創造のし方について講義いただきます。

2つの「地区の家|Case del quartiere」(3月14日終日)

サン・サルヴァリオ、バリエーラ・ディ・ミラノというトリノ市内の二地区に、アンドレア・ボッコ氏らの参加する組織が作り、運営している、全国的にも注目されている二つの 「地区の家」を見学。市民生活の向上のために彼らがこれまで行なって来た多様な活動の事例、またその基本にあるヴィジョン、思想などについて、ボッコ氏からレクチャーを受けるとともに、他のコラボレーターにも参加してもらい、お話をお聞きします。「プロジェッタツィオーネ」というものが、 ただものの形を作るというよりは、如何に考え方の問題であって、一見目に見えない、活動作りにとっても重要なのかを実地で体験します。

講師:アンドレア・ボッコ氏|Andrea Bocco
元サン・サルヴァリオ地区発展事務所所長、建築家、トリノ工科大学建築学科建築技術専攻准教授。1966年生まれ。建築家ではあるが、むしろ社会運動家、そして批評家として活躍する。大学院生だった1994年より、地域生活の再生に関わる問題に取り組み、トリノのポルタ・ヌオーヴァ駅に隣接し、大量の外国人移民の流入のために危機的状況を招いたサン・サルヴァリオ地区に「サン・サルヴァリオ地区発展事務所」を創設し、長年ディレクターを務めた。幅広い執筆活動の主題は、バーナード・ルドフスキー、施行技術、とくに自然素材を使ったローテク技術の分析、建築におけるサステイナビリティ、山村再生など。

ジャンフランコ・カヴァリア・スタジオ(3月15日終日)

ここでは、いわゆる物のデザインから展示空間の構成、建築、都市計画的プロジェクトと実に幅広い活動をして来た建築家ジャンフランコ・カヴァリア氏から、これら多様な活動の基本に見つめておられる「プロジェッタツィオーネ」の基本についてお話を伺います。この日は、ただスタジオに留まらず、トリノ市内の中心部を見学し、彼が作ったショールーム、展覧会会場なども見学します。

講師:ジャンフランコ・カヴァリア氏|Gianfranco Cavaglia
トリノ工科大学名誉教授であり、30年間カスティリオーニと数々のコラボレーションも実施してきた建築家。

【参考文献】
アンドレア・ボッコ、ジャンフランコ・カヴァリア著『石造りのように柔軟な: 北イタリア山村地帯の建築技術と生活の戦略』鹿島出版会 2015年

ブルーノ・ムナーリ・メソッド(3月16日、17日終日)

シルヴァーナ・スペラーティ氏は、デザイナーでアーティストで、絵本作家で教育者という、二十世紀イタリアでも最も優秀な万能の創造者であったムナーリの下で直接教えを受けた愛弟子。現在はブルーノ・ムナーリ協会の会長として、各地でワークショップ、セミナーと多忙に活動、今春は日本も訪れ、NHKの「奇跡のレッスンアート篇」の講師としても知られています。同氏が受け継ぐムナーリ・メソッドによる、固定観念を捨て、まず実験的な探求に始まる非常に自由な創造性を鍛えるワークショップを丸2日間体験します。

ワークショップ「ブルーノ・ムナーリの方法」
「ブルーノ・ムナーリ・メソッド」とは、イタリアの美術家で、グラフィック・デザイナー、プロダクト・デザイナーであり、また、美術教育者であり絵本作家であるブルーノ・ムナーリ(Bruno Munari、1907-1998)が、1970年代に考案した美術教育、創造的思考の育成を促すための教育法です。カスティリオーニ氏とも親友で付き合いも長かった同時代の人だけに、プロジェッタツィオーネという創造の方法についての共通の意識、認識があったと思われます。本セミナーでは、ムナーリが如何に合理的、分析的に創造力を発揮するメソッドを探っていたのか、そしてそれが、初日のプロジェッタツィオーネの話とどうつながるか、実践も含めて学ぶワークショップを行います。

講師:シルヴァーナ・スペラーティ氏|Silvana Sperati(ブルーノ・ムナーリ協会会長)

【参考文献】
ブルーノ・ムナーリ著、萱野有美訳『モノからモノが生まれる』みすず書房 2007年
ブルーノ・ムナーリ著、小山清男訳『芸術としてのデザイン』ダヴィッド社 1973年

免責事項

本ツアーの催行につきましては、安全を最優先させるため、天候・震災・交通事情等のやむを得ない理由により、企画を中止・変更させて頂く場合がございますので、ご了承ください。
また、本ツアーの催行にあたり、公益財団法人大阪市都市型産業振興センターは、故意または過失による損害、現金・貴重品などの紛失・盗難、暴動・戦争、食中毒等による全ての損害や追加料金発生に関して、一切その責を負いません。弊財団が必要と判断した場合、ツアーの内容変更、あるいは取消を行う場合もあります。
なお、ツアーへの参加にあたり、必ず海外旅行保険へのご加入をお願いします。

公開

2016年11月14日(月)

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