長川コラム
2010年02月16日

カナダのバンクーバーで冬季オリンピックが始まりました。
7年前にバンクーバーのダウンタウンにあるショッピングモールで
可愛らしいオリンピックのロゴマークが入ったTシャツを見つけ、
お土産に買って帰ったことを、開会式を見て思い出していました。

あの時は2010年なんて、まだまだ先の話だと思っていましたから、
そうか、とうとう開幕したんだなぁ、と感慨もひとしおです。

荒川静香選手が金メダルをとった前回のトリノオリンピックから4年。
たった4年ですが、その間も世の中が変化するスピードは加速し続け、
4年前と今とでは全く違う世界になっているような気がします。

たまに「今は本当に大変だ。なんとかしなければ。」という人がいますが、
変化のスピードに戸惑っているだけかもしれません。
気をつけたいのは、以前と比較して現在の状況が異常なんだと勘違いして、
「なんとかしなければ」と焦ってしまうと、失敗することがあります。

例えば売上が上がらない。
だから経費を削減しようと考える人がいますが、
目先の利益率や、無駄だと切り捨てる経費ばかりに意識が行った瞬間、
もう二度と売上は上がることはありません。
「売上を上げる」という目的に対するエネルギーが消えてしまうからです。

先日、一昨年に上場以来初となる大幅な赤字を数十億円も出しながら、
昨年度一気に黒字転換に成功した経営者の方とお話しする機会がありました。

たった一年で業績をV字回復できた理由を尋ねると、その答えの中で、
「従業員は宝。リストラなんて考えもしなかった。」
と、言い切っていました。
特に社員のモチベーションを上げるための支出を惜しまなかった結果、
ベテランの技術力は保たれ、若手も急速に成長し戦力化したそうです。

本来、事業でかかる経費とは事業を継続するために必要なものです。
ただ目先だけ見ると、まったく無駄のように見えることも多いものです。
経費を削っているつもりが、実は会社の未来を削ってしまってはいないか、
よく考えてみることです。

今という時代や周りの環境が異常だからうまくいかないんだ、
と考えてしまうと、
問題の本質に気付くことが難しくなります。

現状を正確に把握し見直しすることは重要ですが、
どこにエネルギーを注ぐか、
その選択が時代の変化をとらえるポイントになりそうです。

他人や環境を変えるのは困難ですが、
自分が変わることは一瞬でできます。
時代の変化のスピードに追いつくためには、
言い訳している暇はありません。

4年後にはロシア・ソチで開催される冬季オリンピック。
その頃になってようやく、今が異常ではなく普通なんだと気付いても、
ちょっと遅すぎるのです。

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