長川コラム
2009年10月27日

「足るを知る」
最近、友人や仕事関係の人との話でよく出る言葉です。

意味はいろいろと解釈ができる奥の深い言葉ですが、
「現状に満ち足りて不満がない心」だと理解しています。

自分の今の状態を受け入れ、感謝し、豊かさを感じる。
私の周りにもそんな考え方の人が増えてきた気がします。

これまで私たち日本人は仕事も、生活も、
良くも悪くも欠乏感を原動力としてきました。

人は誰でも満ち足りた幸せな人生を送りたい。
そこで幸せになるために今足りないものを求める。

「売上を前年比○%増加しなければ駄目だ」
「去年買ったけれど今年のモデルがほしい」

何かと、誰かと比べて自分に足りないと思うと、
欠乏しているものを満たそうとしてしまいます。

私自身、身の回りのものを見てちょっと思い返すと
次々と買い換えてきたものがたくさんあります。

自動車、オーディオ、携帯電話、テレビ、パソコン…

今や情報は間断なく目の前にやってきます。
「あなたにはこれが足りない」「これが必要だ」

便利さや快適さ、品質向上のスピードは著しく、
今使っているものがその分劣化して見えてきます。

情報はいつの間にやらあちこちからやってきて、
今足りないものとして頭にインプットされます。

確かに手に入れれば不足感は一瞬満たされますが、
また新たな「足りないもの」へとつながっていきます。

近年、ようやく私達は気づきはじめました。
このままでは満ち足りた人生は永遠にやってこないと。

そして新たに手に入れた物たちをよく見ると、
十分に使い切れてないものがたくさんあります。

分厚い取扱説明書に書かれた最新の機能は
じっと出番を待つうちに役目を終えます。

本当に私達が望んでいる情報とは何なのでしょう。
そして本当にほしいものは何なのでしょうか。

ものや情報では何も満たされないし、変化もしません。
人生を豊かにするものは自分の外側には無いからです。

この先、日本の人口は年々減り、高齢化が進んでいく中で
よりコンパクトな社会、より近い人間関係作りが求められます。

「足るを知る」こと。これからのキーワードかも知れません。
幸せとは手に入れるものでなく、心で感じるものだからです。

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