「技術者としての自分を追求したい」Vicfox(株) 大森 孝二氏クリエイター・起業家支援施設「扇町インキュベーションプラザ」

メビック扇町の起業家紹介「チャレンジャーズクリップ

「チャレンジャーズクリップ」は、メビック扇町に入所している「起業家=チャレンジャーズ」をメビック扇町スタッフの視点で紹介するインタビュー記事です。

技術者としての自分を追求したい
Vicfox(株) 大森 孝二氏

祖父の影響を受けた幼少期

大森さん

愛媛県の田舎町で育った大森さん。実家は代々事業を営んでおり、大森さんの祖父の代には起業して缶詰会社を設立し、父親がそれを継ぎます。折に触れて聞く、祖父の起業時の苦労話や武勇伝、そういった家で育った大森さんの心の中にはいずれは自分も事業をするという漠然とした思いがあったといいます。

サッカーに熱中した学生時代


フットサルのメンバー

学生時代にはサッカーに熱中。中学時代に県の代表に選抜され、高校時代も数々の実績を残します。物静かな大森さんですが、どうやら相当な負けず嫌いで、ある大会の決勝戦でとても悔しい負け方をした試合の夢を今でも見るとのこと。ひとつのことを追求する姿勢は今の技術者としてのベースになっているのかもしれません。今でも休日のフットサルが何よりの楽しみだそうです。

就職、技術の蓄積

大学で経営工学を学んだ後、就職したのは大手メーカー。そこで主に担当したのは原子力発電所向けのソフトウェア開発でした。徹夜も続く厳しい環境の中、システム設計の重要性や品質を確保する為の手法など、ものづくりのノウハウを学びます。多くの経験を積んだのち、次は大きな歯車として働きたいと考えた大森さんが選んだのは従業員数名のベンチャー企業でした。規模が違えば大手で通じたことも通じなくなる。ここでも多くのことを学ぶことができました。同時に大手で品質を高める仕組み作りを学んだことは非常に貴重な経験であったことを知ります。またこの時期に新しいビジネスのマーケットリサーチも並行して行っていました。

「お前は一生サラリーマンで終わるのか?」

「いずれは起業」と考え、準備をしていた大森さんを後押ししたのは実家の家族でした。愛媛に帰ると「お前は一生サラリーマンで終わるのか?」と言い続ける祖父。「いずれは芦屋に家を建てる」と冗談交じりに言ったことを覚えていて「芦屋に家は建ったか?」と尋ねる祖母。起業を家族に引き留められるケースは多いのですが強烈にプレッシャーをかけられるのは珍しいケース。こんな環境もあり、あとは起業のタイミングだけという状態になりました。そこで知人からシステム開発の依頼があり、それをきっかけに起業することになります。ちなみに起業したことを祖父に伝えた時には大変喜んで「投資してやる」と言ってくれたそうです。

新規ビジネスを目指して

大森さんが考えていた事業は今までの仕事に関連のあるUNIXシステムのソフトウェア開発と新たに考えているランチ情報サイトの2種類がありました。システム開発はクライアント先に常駐で入るスタイルでしたが、軌道に乗れば、スタッフに任せて、自分はランチ情報サイトの構築・運用に専念しようと思っていました。その目処がつき始めそうな2007年6月に事業展開に加速をつけるべく、メビックに入所します。
ところが、システム開発業務が多忙を極め、大森さんがすぐに常駐業務から抜けることができず結果的に予定よりも半年遅れの2008年1月にやっと、ランチ情報サイトに取りかかる体制を作ることが出来ました。現在はパソコンのランチブログを展開しつつ、携帯ランチ情報サイトのサービス開始準備を行っています。

ランチを楽しく


LUNCHのクチコミ情報「ランチゃー.jp」

(携帯サイト7月中旬サービス開始予定)

大森さんの携帯ランチ情報サイトは毎日11:50に付近のランチ情報が写真付きで届くというもの。もちろんお店の検索機能もついています。「夕食は色々なお店に行くけどランチはついつい決まった5〜6軒にしか行かないという人が意外に多い。毎日のランチをもっと楽しんで欲しい。」という思いからサービスを考えました。また飲食店にとっては安価な販促アイテムとして使って欲しいとのこと。平行して進めるパソコンのランチブログでは実際にOLの方にレポーターになってもらい、大阪市内を中心に情報を掲載しています。

また、サイト運用に関してはランチ情報サイトだけでなく、その他BtoBのサイトや暮らしに役立つサイトも手がけていく予定です。

技術者でありたい

作業中の大森さん

大森さんがこだわっていることに「皆が一緒に帰る」というのがあります。システム開発の現場ではスキルの高い人間に負荷が集中してしまうことが多く、つらい思いをすることも多いのですが、自分の組織では負荷分散をして、なるべく皆が同じ程度の作業をするような仕組みを心がけています。そういった技術者としての思いを伝えることにより採用の際にも共感してくれるスタッフも居るとのことです。
システム開発をしつつ、営業にも回る忙しい日々を過ごす大森さんですが、あくまでも技術者でありたいと言います。

「システムは見た目が同じでも中身の作り方には大きな差が出ます。保守や仕様変更の時にそれがわかります。私は技術者としてシステム開発を追求していきたい。」

これと決めると集中力が持続する大森さん、学生時代から今も続くサッカーへの思いと同様にシステム開発にかける思いもまだまだ衰えそうにありません。

公開:2008年05月27日

聞き手 文:インキュベーションマネージャー 増見 浩一朗

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