ohminami yukari 大南 友香理氏
いつも可愛らしく帽子を被り、お洒落な大南さん。この感性は母親譲りです。
母親が洋装店で働いていたこともあり、幼い頃から好き嫌いが激しく、着たい服は子どもの頃からはっきりしていたといいます。
お洒落に目覚めたのは高校時代。50〜60年代の音楽やファッション、映画に興味を持ち感性を磨く毎日。今制作している帽子のデザインがクラシカルな雰囲気を漂わせているのも、その頃の影響が大きいといいます。
アルバイトをしながら貯めたお金で、自分の好きな洋服を買っては街歩き。街のお洒落さんとして雑誌に出たり、TVの街頭インタビューを受けたりと目立つことも多かったようです。

制作中の大南さん
それでも、お金がなかったので、自分が好きなものは、自分で作っていました。
スカーフやマフラー、鞄なども自分で作り、使っていました。近所の雑貨屋さんに置いてもらい、お小遣いを稼いでいたとか。起業のはじまりです。
この頃、心斎橋で、小さなブランドをもつショップ兼アトリエに出会いました。
ショップの奥では製図を引いているクリエイターの姿が垣間見られました。作っている風景が見える雰囲気が素敵でした。大南さんはこのショップ兼アトリエに憧れ、何となく将来自分でもやりたいという思いを持ちました。
高校卒業後は、手に職をつけたいとの思いもあり、服飾専門学校に通うことに。自分の好きなことでしか長続きしないと思い決断をしました。最初は昼間、学校に通っていましたが、経済的な理由もあり、2年目からは昼間イタリアレストランでアルバイトをしながら、夜間、学校に通いました。授業料はほぼ全額自分で稼いで卒業しました。
でも、専門学校時代の大南さんは失敗だらけ。袖を反対に付けたり、スカートを作ったら縫い代が表に出ていたりと、お転婆ぶりを発揮。母親に宿題を助けてもらうことも多かったとか。その一方で、友人等とともにクラブを借りて、ファッションショーを企画するなどアクティブな一面も持ち合わせていました。
卒業後はアパレルメーカのデザイナーとして就職することに。従業員が50人程度の中小企業だったため、1年目の後半からブランドの企画・制作を任されました。デザイン提案を積極的に行うことで、先輩達とも仲良くなり、上司の企画を手伝うことに。若い感じのものを作って欲しいという上司の要求に応え、信頼を得ました。新人で怖いもの知らずだったことが却って良かったのかも、とその当時を振り返ります。でもやっぱりお転婆ぶりは健在。パターンナーに間違ったディレクションをして会社に大損させそうになったことなど、今だから話せる武勇伝も数々。

展示会の様子
そんな中、自分の好きな帽子を作りたいとの一心から会社を退職する決意を固めました。
かわいい洋服を作る人は沢山いるけれど、帽子を作る人は少ない。自分にもチャンスがあるはずという思いから独立することに。その後、イタリアの洋服ブランドの会社でアルバイトをしながら、細々と展示会に出したりしていました。家庭の事情などが重なり、2年間くらいはなかなか落ち着いて帽子の制作に取り組むことができませんでしたが、その後、自宅の転居をきっかけに心機一転。本腰を入れて取り組むことに…
フリーになって4年が経過した2005年、思いもかけないところから大手アパレルメーカーとの直取引の話が舞い込みました。以前交流があった知人からの誘いでした。PL保険への加入など大手企業との取引には、煩雑な手続きが多々ありましたが、無事手続きを済ませ口座を開設。アルバイトをする暇もなくなりました。この時から独立クリエイター「ohminami yukari」として、大手アパレルメーカーを中心に本格的に制作活動に取り組み始めました。
当時は自宅で制作活動を行っていたため、生活と仕事の切り分けができず、気分も滅入るし非効率でしたが、1年くらい経過した時、知人の紹介でメビックを知り、応募。晴れて入所が決まり、2007年10月に移転。入所後は職住を切り分けることができ、気分も生産性も高まったといいます。

現在は、展示会三昧。一年に半分くらいのペースで出展を繰り返しています。以前から出展していたギャラリーの他、大手百貨店での展示即売会、遠くは広島のギャラリーでの展示会などを行っています。一個一個手作業で作るため、展示会への出展が多いと制作が追いつかないという悩みも。このところ制作に追われており、息つく暇もない状態とのこと。嬉しい悲鳴です。
将来的には、いいものを作れる技術を磨いて、ショールームがあるアトリエショップを持ちたいと思っています。高校生の時以来、ずっと持ち続けている大南さんの夢なのです。かつては40歳くらいで実現したいと思っていましたが、今はわからないといいます。今やっていることをもう暫く続け、流れに任せたい、タイミングが合えば思いきりたいと、大南さんは熱く夢を語ります。

展示会DM
聞き手:インキュベーションマネージャー 堂野 智史(2008年04月15日公開)

〒530-0052
大阪市北区南扇町6-28
水道局扇町庁舎 メビック扇町3F D-1
06-6364-7566
06-6364-7566
http://www.ohminamiyukari.from.tv/
大南 友香理
帽子デザイナー
「ohminami yukari」