クリエイター・起業家支援施設「扇町インキュベーションプラザ」デザイン・エイド 北條 佑布子氏

デザイン・エイド 北條 佑布子氏
自分が生きていくことと向き合っていきたい

「それで、ある朝気が付いたんです! 私は自分をごまかしていたなって。今は、自分で決めたことをやっていく達成感があります。“これだ!”という直感に素直になれたからでしょうね。」

インタビューの中でも、みなぎる力とハッキリした意志を聞かせてくれたのが、昨年10月メビックに入所したデザイン・エイドの北條さんです。

好奇心旺盛

姫路で事業を営む両親の元で育った北條さんは、幼少の頃から絵を描くのが大好きだったといいます。自立心や好奇心も旺盛で、中学の頃には市の交換留学生に応募しホームステイも体験。これをきっかけに異文化への興味がわき、北條さんが高校に選んだのは「国際人教育・言語技術教育・道徳教育」に力を入れる千葉の高校でした。親元を離れ、寮生活をしつつ、演劇部に所属し、部活と勉強のハードな日々。その甲斐あってか、高校演劇大会では最優秀演技賞を受賞。「表現すること」への関心が日々高まっていきました。

本当にやりたいこと


専門学校時代

大学受験では芸大を目指そうとしますが、両親は大反対。悩んだ結果、培ってきた語学力を活かして外大に進学。しかし北條さんは「自分がOLになっている姿がどうしても想像できなかった」と言います。進路を真剣に考える日々で出会ったのは「(周りの環境で自分が)やりたいと思い込んでいることと、本当にやりたいことは違う」という言葉。その言葉が心に刺さります。そしてある朝「そうだ、自分は見えないものをカタチにするのが好きだったんだ。デザインが好きなのに、ずっと自分をごまかしていたんだ」と気付きます。

気持ちに正直になってからは一転、自分が活き活きし始めたのが分かったといいます。週に1回大学のゼミに行き、平日はデザイン事務所で朝から夕方までアルバイト。夕方から夜までデザイン専門学校へ通い、帰宅後は朝方まで学校の課題をするハードな日々。辛くはなかったですか?という問いには「全然! デザインで“伝えたい想いがカタチにできる”という感覚が楽しくて仕方なかったんです」と言います。当時の友人からは「根性という言葉が似合う」「万事休しても復活する女」と評されていたそう。何となくイメージが湧くエピソードです。

デザイナーになるも

専門学校を卒業後、広告制作プロダクションに入社。念願のデザイナーとして仕事を開始。チームでは、入社当初から一人で色々なことを任せてもらえていたそうです。数年後、夫が海外に転勤することになり、それをきっかけに退職。しかし、赴任期間が短縮されたため、日本に残り専業主婦となります。
「人と関わる多忙な日々から一転した生活。自分は取り残されたように感じてしまいました。」そこで、やはりデザインに携わりたいと、デザイン事務所でバイトを始めます。

そして独立

デザイン・エイドロゴ

そんなある日、以前のクライアントから北條さん個人に、仕事の依頼がありました。引き受けたからには一生懸命。クライアントにも喜んでもらえ、やりがいも感じられる。それがきっかけになって、独立する決断をします。現在でもそのクライアントからは、パッケージから販促物のデザインまで、トータルで仕事を頂いているそうです。

きっかけを掴みにメビックへ

独立して10ヶ月間は自宅で仕事をしていましたが、不安が頭をよぎることもありました。

「会社の盾を外したら自分を守るのは自分だけと痛感しました。事業がダメになると周りに迷惑をかける。成長するきっかけを掴み、デザイン・エイドとしての幹をもっと太くしたい。」そしてデザイナーが多く入所し、交流イベントも頻繁に行われているメビックに応募。審査をクリアして入所することに。

クリエイター集団に飛び込む

作品
大阪自転車マップ

入所した時期は「この街のクリエイター博覧会」の準備の真っ最中。メビック内外のクリエイターと接する機会が日々ありました。自分から機会を得ようとする北條さんに多くの人が声をかけ、その中に巻き込まれていくことになります。
入所早々、多くの人と関わり、自身も参加した「このクリ」について聞くと、「以前は他の会社のクリエイターと話す機会はありませんでした。飢えていたんです。だから、すごい勢いで人と人がつながっていきました。急激すぎて少し人酔いもしましたが(笑)、クリエイターや異業種の人たちと組んで企画展を開けたことは大きな経験になりました」と。お陰でこのクリが終わる頃には、数年前からメビックに居るような存在感と言われることも。

北條さんが今後、力を入れていきたいのは「ブランディング」。クライアントのビジネスを考える際に、デザインだけでなく、トータルで何が出来るかを考え、カラーを出していくことだと言います。常に心がけていることは「アイデアは機能しているか。メッセージは伝わるか。」
「デザインは現場にある」というように、クライアントの熱い想いを聞いていると、どんどんイメージが湧いてくるそうです。

高い達成意欲

北條さんの趣味の一つは、自転車。昨年には、1週間かけて大阪〜千葉の自転車一人旅を決行したそうです。「仕事ではタスクリストを作ってひとつ終わる度に消していくのが好きですが、自転車も似ています。例えひと漕ぎ1mでも気が付けば550km走っていました。言ったこと・思ったことを達成させるのは快感!」とのこと。北條さんの達成意欲と実行力の高さが想像されます。

絶対良いデザイナーになる

作品

「今後はどうしたいですか」という問いには「人の役に立ち、求められ、社会に恩返しができるデザイナーになりたい。そのためには、今はまず基盤を固める時期です。それから自分に何が出来るかを考えたい。私“絶対良いデザイナーになれる”って確信してるんです(笑)」

「後悔を他人や周りの環境のせいにしたくないので、“これだ!”という直感に素直に従います」という北條さん。デザイナーとして、これから色々なことを経験していくと思いますが、自分に素直になった彼女は一歩一歩進む達成感を感じつつ、目指す方向へ進んでいけるだろうと確信しました。

聞き手:インキュベーションマネージャー 増見 浩一朗(2008年03月18日公開)

デザイン・エイド

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水道局扇町庁舎 メビック扇町3F A-4

TEL

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http://www.design-aid.jp/

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