
「チャレンジャーズクリップ」は、メビック扇町に入所している「起業家=チャレンジャーズ」をメビック扇町スタッフの視点で紹介するインタビュー記事です。

この業界で「インフラ屋」とは、家を建てる仕事に例えるなら「大工さん」。建物の設計や基礎工事、柱を立てたり屋根を付けたりといった、内装に入る前の建物の骨組みまでを構築する仕事に似ています。プログラムやアプリケーションソフトなどを開発するお馴染みのIT事業とは違い、大抵は大手ベンダーの中でやることも多く、あまり表に出てくることはない業種です。
学校を卒業後、就職してからずっとこの仕事をしていましたが、23歳の頃から漠然と「いつか独立したい」と思っていました。日頃から「火消し屋」と呼ばれ、トラブルや問題を解決する仕事が多かったのですが、おかげでセキュリティーについての重要性や仕組みについて身につけることに役立ちました。そしてこの「セキュリティー」を武器に独立できるのでは?と思い、ファイアーウォールを自作、インフラ屋で起業するきっかけとなりました。

「法人化したら取引できる」とクライアントに言われ、法人設立を決意。大阪産業創造館の相談窓口で「どうしたら会社ができるんですか?」と尋ねたら、「インキュベーションに入所しては?」と勧められました。営業のやり方も知らない私にとって、同じ不安や悩みを共有できるIT関連の起業家が集まっていて、HPに「コラボレーション」というキーワードがあったメビック扇町に応募しました。
創業するにあたって、「自分は何で世の中に貢献できるか」を考えましたが、やはり「より価値のあるセキュリティーシステムを、安価に提供することだ!」と、ファイアーウォール作りに取り組むことにしました。

お客様や知人から「最近どう?」と言われて、「ぼちぼちです。」と言えるようになりました。設立当初は資本金がみるみる減っていって、仕事も不安だらけ。とても「ぼちぼち」なんて口から出てきませんでした。
法人を設立することは本が一冊あれば可能ですが、仕事を作るのは簡単ではありません。スタートしてから貯金が無くなったり、見積り金額が少なすぎたり、大変でした。今後新規取引先の受注のためにも、人材を育てて仕事を増やしていきたいと思います。

「セキュリティー」という仕事柄、堅実・リスク最小限といったやり方が染付いていますが、創業期の私は、これからも石橋をたたいてたたきまくる、身の丈にあった事業サイズで徐々に基盤を作っていこうと思います。
そして将来は幼稚園を作り子供たちが一日一日成長する姿を楽しく見ていく。そんな夢を実現したいと考えています。
チャレンジャーズクリップ Vol.40 公開:2005年11月29日
聞き手 文:インキュベーションマネージャー 長川 勝勇

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水谷 好宏
「(有)みなとねっと」