テキスタイルを通して、日本の良さを世界に伝えたい。
(有)湧元 池田 豊氏

大学卒業後、アパレル畑を歩む

池田氏

池田さんは、大学卒業後、大手繊維商社に就職。主にアパレル畑を歩み、イタリアで製造したセーターやネクタイ等のメンズ製品の輸入に携わっていた。

イタリアで起業

その後、現地で知り合ったイタリア人と一緒に、プラトーでニットウェアの製造企画会社を起業。営業を担当した。プラトーを含むトスカーナ地方は、イタリアの繊維産業の集積地として我が国でもよく知られており、川下から川上まで3万社の繊維関連企業群があるという。この地で起業することで、イタリアのデザイン性にすぐれたニット製品をアメリカに輸出する業務を経験することになった。

アイデアは日本から取り入れている

イタリア人を京都に連れてくると、西陣の図案屋や、美術書を扱う古本屋を目の色を変えて探索する。この光景を目の当たりにして、日本の消費者はイタリアからものを買おうとするが、アイデアは日本から取り入れていることに気付く。

日本の生地の素晴らしさを再認識

また、京都の老舗の生地問屋にイタリアの生地を見せたところ、「この程度の品物で本当に売れるの?うちにはもっと良い生地があるから見ていきなさい」と。見せてもらったところ、日本にも素晴らしい生地があることを再認識することに。こうした体験をきっかけに、日本の良いものを海外にも広く知ってもらう必要があると思い続けていた。

アメリカ市場の縮小を機に帰国

池田氏

2000年に入り、日本の繊維産地の不況が深刻化する中、産地の意識も変わりはじめ、新しいことに挑戦しようとする気運も出始めた。ちょうどその頃、同時多発テロや欧州統合によるユーロ高、中国企業の進出等の影響により、イタリアニット製品のアメリカ市場が縮小し、業況も悪くなった。これを機に帰国。長年の夢を実現するために起業準備を始めた。

クオリティには自信あり

「高野口繊維産地とクリエイターとのコラボレーション」展示風景
高野口繊維産地とクリエイターとの
コラボレーション展示風景
2005年 2月 1日〜4日
主催:関西ネットワークシステム

2004年11月に大阪産業創造館創業準備オフィスを経て、メビックに入所。1月には昨年9月に続き2回目のティッシュ・プリミエ(仏・リール)に出展。2回目の出展の手応えは十分。1回目に比べて3倍の引き合いや代理店希望者・来場者があった。クオリティに対しては自信を持っているので、今後は輸送(特にコストと早さ)や決済システムなどサービス面に力を入れることが課題と意気込む。

自然を再構成して生活の中に取り込んできた日本人

日本人は自然を再構成して生活の中に取り込んできた。その一つの現れが自然をモチーフにした着物などの図案や意匠にみられる。伝統的な織物は水や気候といった地域の風土とは切っても切れない縁にある。

日本の伝統文化としての織物を世界に紹介したい

「高野口繊維産地とクリエイターとのコラボレーション」展示風景
高野口繊維産地とクリエイターとの
コラボレーション展示風景
2005年2月01日〜04日
主催:関西ネットワークシステム

池田さんは、「そんな自然と上手くつきあい、世界に稟たる工芸の境地を切り開いた日本の伝統文化としての織物を、今一度世界に広く紹介していき、ひいては現代日本人の温故知新の実行のさきがけにしたい。」と大きな夢を語る。

チャレンジャーズクリップ Vol.21 公開:2005年03月08日
取材 文:インキュベーションマネージャー 堂野 智史

(有)湧元

住所

大阪市西区京町堀1-12-8 4F

TEL

06-6443-7011

FAX

06-6443-7011

URL

http://www.yugen.jp/

代表者

池田 豊

※2007年10月末に退所されました。

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