本物の技術力が人とビジネスをつなげる
(株)NOBシステムズ 信田 洋氏

プログラム言語を自由にあやつる

信田氏

「ほとんど全てのプログラム言語に対応できます」と自信を持って言い切る、株式会社NOBシステムズの信田氏。現在のシステム開発に対する自信の原点は、子供時代の家庭用コンピューターゲームにのめりこんでいた頃にさかのぼります。そして成長していく過程で出会った人たちに影響を受けながら、次第に今の生き方や考え方を培ってきたようです。

もっとこうすれば面白い!とゲームを評価

信田氏は大阪府岸和田市の出身。父親は自営業を営んでいて、お兄さんとお姉さんと一緒に自由でのびのびと育ったといいます。小学校の頃はゲームに夢中で、お兄さんと一緒にゲームを楽しむ一方、もっとこうすれば面白くなるのに、とゲームを評価する視点を持っていたそうです。その後、お兄さんが買ってもらったパソコンで、初めてプログラミングに触れ、作ったゲームを見せ合いしていたそうです。「作ったもので人に喜んでもらうのが楽しかった。今思えばこれが私の原点かもしれません。」と言います。

バスケットを通じて根性がついた

その後中学、高校時代にはバスケットボール部に所属、本人曰く「朝から晩までバスケットをしていました。それまで家で遊んでばかりでしたが、仲間と一丸となって頑張ることがとても楽しかった。連日徹夜できる根性もここでついたと思います」。その当時の夢は「ハッキングのできるバスケットの先生(笑)。なんだかよく分からないですね。」

大学教授との出会いで勉強に目覚める

大学に進んだ信田氏は、三回生の時にロボット分野で活躍する石黒浩教授の研究室に入ります。それまでは勉強とはテストで点数をとるためにするものぐらいの認識だったものが一転し、研究のために目標を設定し、継続して勉強することの大切さを理解したそうです。
「初めは教授に怖い印象を持っていてやらされている感があったのですが、いつのまにか研究にのめり込んでいました」と振り返る信田氏。「教授は信念を持って研究に取り組まれている方。当時はピンときませんでしたが、今になって教授の言葉や研究に対する姿勢がよく頭をよぎります」。徹夜することも頻繁にありましたが、充実した大学生活だったそうです。

就職3ヶ月後に退職、技術者の道へ

大学を卒業後、システム開発だけでなく外国人がたくさんいて面白そうだと英会話学校に就職します。ところが仕事はスクールの受付業務。「失敗しました。ある意味よい機会となりました」。このとき技術者になりたいという思いがはっきりと分かったといいます。3ヶ月で退職し、それからはシステム開発会社に入り技術者としての道を進みます。運のいいことに最初の派遣先の社長から開発の技術を教えてもらえたそうです。この時に現場で習得したことが礎となって現在の事業を支えているといいます。

技術者として生きる決意

3年間その会社で技術を学び少しずつこの世界で生きていける自信がついてきたころ、信田氏に独立する機会が訪れます。個人事業として独立しても仕事を頂けるという話になったのです。当時は結婚して1年目、様々なことが頭をよぎったと言います。独立に踏み切らせたのは父親の存在。測量士として独立した父親は、バブル崩壊という憂き目にあっても従業員を抱えて頑張ったという話が印象的だといいます。「自分も父親のように挑戦したい」信田氏26歳での決断でした。

毎日が勉強

信田氏

事業を始めてすぐに3社との取引を始め営業を開始。本人曰く「すぐに良い取引先に巡りあえたのは運が良かったです。担当者の方も尊敬できる方ばかりです」。依頼された仕事は全て請け、連日徹夜で納品に間に合わせていたそうです。「毎日が勉強でした。技術を学ぶのが楽しくて、それで取引先に喜んでもらえるので疲れることはなかったですね。」多数のプログラム言語もこのときに習得したそうです。

創業準備オフィスからメビックへ

個人事業者として開業してから2年ほどたった頃、事業が大きくするには事務所が必要と判断した信田氏は産創館の創業準備オフィスに入ります。そこで事務所としての機能以上に、これから創業しようとする人たちとの情報交換や交流する環境があることの重要性に気がつき、同じ環境を求めてメビック扇町へ入所を申し込みます。

入所して本当によかった

メビックに入所してから法人を設立。様々な業種の起業家と出会い、最初は一緒に飲みに行くだけの関係だった人が、最近では仕事でのつながりも増え、ビジネスパートナーになってきているそうです。事業の進め方のヒントを見つけたり刺激を受けたりする毎日に「本当によかった、の一言です」

企業理念は“技術力”と“誠実さ”

企業理念は高い技術力を社内で持ち、人を大切にする誠実さを忘れない企業であること。これからもシステムの受託開発をメインに事業を拡大、利益を上げていき、将来はその技術力と人材を活かした自社サービスを展開して行きたい。「事業を大きくすることが、今まで出会った人への恩返しになるはずだから」と言う信田氏の瞳に、起業家としての強い意志と無限の可能性を感じました。

NOB System

チャレンジャーズクリップ Vol.85 公開:2009年03月31日
取材 文:インキュベーションマネージャー 長川 勝勇

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